蒲田西口を歩いていると、あることに気づく。
「あれ、晩杯屋って西口に2つない?」
そう。蒲田西口には、徒歩数分圏内に晩杯屋が2店舗ある。
ひとつは「大衆酒場晩杯屋 蒲田西口店」。

もうひとつは「立呑み晩杯屋 蒲田くいだおれ横丁店」だ。

同じ蒲田西口。同じ晩杯屋。同じように安く飲める大衆酒場。
しかし、この2店舗はかなりキャラクターが違う。ざっくり言えば、「座って落ち着ける蒲田西口店」と、「サクッと立ち飲み感を楽しめる蒲田くいだおれ横丁店」という違いがある。
今回は、蒲田西口にある2つの晩杯屋の違いを、場所・営業時間・雰囲気・使い方の観点から比べてみたい。
まず、2店舗の基本情報
① 大衆酒場晩杯屋 蒲田西口店

1店舗目は「大衆酒場晩杯屋 蒲田西口店」。住所は東京都大田区西蒲田7-29-5 ニューカマタビル2階。

公式サイトによると、営業時間は平日15時〜23時、土日祝は13時〜23時となっている。
食べログ上でも、蒲田駅から徒歩1分、ジャンルは立ち飲みとされているが、店舗PRでは「座れる晩杯屋」と紹介されている。つまり、晩杯屋らしい安さや気軽さはありつつ、座って飲める要素が強い店舗だ。
② 立呑み晩杯屋 蒲田くいだおれ横丁店

2店舗目は「立呑み晩杯屋 蒲田くいだおれ横丁店」。蒲田で有名なバーボン通り沿いに店は存在する。住所は東京都大田区西蒲田7-69-1。公式サイトによると、営業時間は全日13時〜23時。2024年5月に開店した比較的新しい店舗だ。
同じ晩杯屋でも、こちらは店名にしっかり「立呑み」と入っている。つまり、より晩杯屋本来の“立ち飲み酒場”感を前面に出した店舗と言っていい。
蒲田西口店と蒲田くいだおれ横丁店の違い
違いその①場所が微妙に違う
どちらも蒲田西口エリアにあるが、場所の印象は少し違う。
蒲田西口店は、ニューカマタビルの2階にある。蒲田駅から徒歩1分という近さで、駅前の雑居ビルに入っているタイプの店舗だ。
一方、蒲田くいだおれ横丁店は、西蒲田7-69-1。東急線側、いわゆる蒲田駅西口の飲み屋密集エリアにより近い場所にある。ぐるなびでは、東急多摩川線蒲田駅の東急改札前行エレベーター口から徒歩1分と案内されている。
つまり、JR蒲田駅からすぐに入るなら「蒲田西口店」。東急側の飲み屋街の空気を感じながら入るなら「蒲田くいだおれ横丁店」というイメージだ。同じ西口でも、動線が違う。JRから来た人と、東急側・バーボンロード側・工学院通り側から流れてくる人では、自然と選ぶ店舗が変わりそうだ。
違いその②営業時間はくいだおれ横丁店の方が昼飲み向き
営業時間にも違いがある。蒲田西口店は、平日は15時オープン、土日祝は13時オープン。仕事帰りや休日の昼飲みに使いやすい店舗だ。一方、蒲田くいだおれ横丁店は全日13時〜23時。平日でも13時から開いている。
これは地味に大きい。
平日の昼から蒲田で飲みたい。午後休を取った。仕事が早く終わった。夜勤明けで一杯やりたい。そんな時、13時から開いている蒲田くいだおれ横丁店はかなりありがたい存在になる。

蒲田西口店も十分早いが、「平日昼飲み」という観点では、蒲田くいだおれ横丁店に軍配が上がる。
違いその③座れるか、立ち飲み感か
一番大きな違いは、やはりここだ。蒲田西口店は「座れる晩杯屋」として紹介されている。晩杯屋といえば、もともとは立ち飲みのイメージが強い。安い、早い、うまい、長居しすぎない。そんな大衆酒場の良さがある。
しかし、座れる店舗となると使い方が少し変わる。
たとえば、2〜3人でしっかり話したい時。軽く飲むつもりが、もう少し腰を据えて食べたくなった時。立ち飲みは少し疲れるけど、晩杯屋の価格帯で飲みたい時。そういう場面では蒲田西口店が使いやすい。
また、席ごとにタブレットが完備されているため、いちいちスタッフを呼ぶ必要がなく、簡単に商品を注文することができる。これも地味にでかい。

一方、蒲田くいだおれ横丁店は、店名に「立呑み」とある通り、よりサクッと飲む雰囲気が強い。公式サイトでも「立呑み晩杯屋」として掲載されている。この違いは、店選びではかなり重要だ。ただ、座れないわけではなく、あくまで2店を比較した場合に、西口店は席数が多いため、ゆっくり過ごすには向いている店舗だと言える。
「今日はゆっくり飲みたい」なら蒲田西口店。
「一杯だけ入れて次へ行きたい」なら蒲田くいだおれ横丁店。
同じ晩杯屋でも、使う場面が違うのである。
違いその④くいだおれ横丁店は“蒲田のハシゴ酒”に強い
蒲田くいだおれ横丁店の魅力は、やはり立地と新しさだ。2024年5月開店の比較的新しい店舗で、蒲田の飲み歩き導線にかなり合っている。蒲田西口は、1軒で終わる街ではない。
焼き鳥、町中華、立ち飲み、ホルモン、居酒屋、スナック、ラーメン。誘惑が多すぎる。最初から「今日は3軒行くぞ」と決めている人も少なくない。
そういう街で、13時から23時まで通しで開いている立ち飲み型の晩杯屋は強い。0次会にも使える。2軒目にも使える。最後にもう一杯だけ飲んで帰る場所にもなる。一方、蒲田西口店は、より「晩杯屋を目的地にする」使い方がしやすい。座れるという安心感があるので、1軒目として入って、そのまましっかり飲む流れにも向いている。
違いその⑤どちらも“安く飲める蒲田”を支えている
もちろん、共通点も大きい。晩杯屋は、気軽に立ち寄れる大衆酒場として知られ、食べログの店舗PRでも、鮮魚をはじめ、おつまみの多くが100〜200円台と紹介されている。
蒲田という街には、この価格帯がよく似合う。気取らない。財布にやさしい。ひとりでも入りやすい。飲みたい時に飲める。高級店ではないが、そこがいい。むしろ蒲田では、こういう店の方が街の体温に合っている。
蒲田西口店と蒲田くいだおれ横丁店は、同じ晩杯屋でありながら、微妙に役割が違う。だからこそ、2店舗が近い距離にあっても成立しているのだと思う。
では、どちらに行くべきか?
結論としては、こうだ。
座って飲みたいなら「蒲田西口店」。
昼から、またはハシゴ酒の途中でサクッと飲みたいなら「蒲田くいだおれ横丁店」。
会社帰りに少し落ち着いて飲むなら蒲田西口店がいい。友人と「とりあえず晩杯屋行くか」となる時にも使いやすい。一方で、蒲田の飲み屋街を流しながら、勢いで入るなら蒲田くいだおれ横丁店がいい。特に平日13時から開いているのは強い。昼飲み勢にとってはかなりありがたい。
蒲田西口の晩杯屋は、使い分けるのが正解
蒲田西口に晩杯屋が2つあると聞くと、「そんな近くに2店舗も必要?」と思うかもしれない。
しかし、実際に比べてみると役割は違う。蒲田西口店は、座れる晩杯屋として、落ち着いて飲みたい時に向いている。蒲田くいだおれ横丁店は、立ち飲みらしい軽快さと、全日13時オープンの使いやすさが魅力だ。
同じ晩杯屋。同じ蒲田西口。だけど、使い方は違う。蒲田のすごいところは、こういう似ているようで違う店が、ちゃんと共存しているところだと思う。
「今日はどっちの晩杯屋にする?」
そんな選択肢があるだけで、蒲田の飲み歩きは少し楽しくなる。


